ドライバー

運転技術を生かし人々の生活を支える

ドライバーの「やりがい」を探る

「金融」「製造」「販売」に並び、日本の経済を支える「物流」。電車やバスが運行できない時間・範囲をもカバーするタクシー。その2つの仕事に共通していえるのは、人間関係のストレスが少なく、自分の工夫次第で自由な働き方ができるということです。今回は、ドライバーという仕事にスポットを当て、その魅力を掘り下げていきます。

トラックドライバーの魅力

労働環境は改善の傾向

かつてトラックドライバーというと、給与が多い代わりに「きつい・汚い・危険」の3Kだといわれてきました。しかしながら、深刻な事故率やドライバー不足などが問題になり、現在は業界全体が休憩時間の確保や労働時間の短縮など、労働環境改善に力を注いでいます。

以前に比べ、車両や燃料の値段が上昇し賃金は低下していますが、それでも月平均20万円から30万円程度を稼ぐことが可能で、長く働ける業界になりつつあるといえるでしょう。安心して仕事できる環境が整っている今、トラックドライバーに挑戦するチャンスです。

運転好きにはぴったり

地域でのルート配送のほか、何百キロ先までトラックを走らせる遠方の業務もあります。好きな車の運転をしながらさまざまな場所に行き、美しい景色やおいしい食事を楽しめるのは醍醐味の一つ。ご当地SA・PA巡りを趣味にしているドライバーもいます。

業務は、指定の場所へ時間通りに荷物を届ければ終了。基本的に自由に過ごせるため、自分の裁量で気楽に仕事がしたい人にも向いている仕事だといえます。

人との絆も感じられる

コンビニやスーパーに並ぶ商品から、石油・ガスまで、あらゆるものがトラックによって運ばれています。人々の生活を支えている実感と誇りを持って働くことができる仕事です。配送先では感謝の言葉をもらうことも。各地へ荷物を運ぶトラックドライバーは、人の温かさも感じながら日々働いています。

タクシードライバーの魅力

やる気次第で給与アップ

タクシー業界における給与体系の多くは歩合制です。効率良く仕事をするには、需要が高い地域や街の特徴を知ること。「人が混むのは何曜日か」「どんな人がいるか」など、実際に走って観察してみたり、先輩ドライバーに聞いてみたりすることで情報を集めましょう。そうすることで仕事の幅が広がりチャンスが増えます。自分のペースで働きながら工夫し、いくらでも収入アップを目指せるところも魅力の一つです。やればやった分だけ給与として返ってきます。

人間関係のストレスが少ない

タクシードライバーのメリットは給与体系だけではありません。長時間同じオフィスで働く一般の会社員に比べ人間関係の悩みがなく、自分のペースで気楽にできるメリットもあります。上司に気を遣う必要もなし。自分の価値観を大事にできるため、何かに縛られたくないという人にはぴったりな仕事です。

働き方もさまざま

自分の時間がたっぷりほしい人には、隔日勤務というものがあります。これは、2日分を一気に働いて翌日は休むスタイル。月に12回出勤(乗務)だと、丸1日休みが平均18日もあるため、旅行を楽しんだり興味がある分野の資格取得に取り組んだりと、自由な時間を満喫したい人にはぴったりです。一方、しっかりと稼ぎたい場合は夜日勤で、普通の会社員のように働きたい人は昼日勤にすることも可能。選択肢が豊富な業界であるといえます。

経験が自分の糧に

さまざまな人との出会いがあり、自分の知らない業界の裏話や深い話などを聞くチャンスです。多様な価値観を知り見聞を広げることができるほか、気が合う友人ができるかもしれません。それから知識という面では、当然地理にも詳しくなり、自分のプライベートに生かすことができます。同業他社へ転職する際も有利になるでしょう。

トラックドライバーの資格
普通自動車免許 車両総重量が3.5トン未満のトラックなら、普通自動車免許で乗ることができます。小口商品の配送がメーン。この免許だけでも活躍可能な職場は多くあります。
準中型自動車免許 免許制度変更で新設された資格。車両総重量が7.5トン未満であれば運転可能です。宅配便やコンビニの集配車両など、ほとんどの小型トラックを運転することができます。
中型自動車免許 車両総重量が11トン未満の中型トラックを運転できる免許です。中・近距離を中心に幅広く活躍できます。
大型自動車免許 幹線輸送等、大量の荷物を長距離運ぶ仕事に使われる免許。車両総重量が11トン以上の大型トラックに乗ることができます。
タクシードライバーの資格
第二種運転免許 タクシードライバーには必須の資格です。普通自動車・中型自動車・大型自動車・大型特殊自動車いずれかの第一種運転免許を取得してから3年以上経過していないと、受験資格が得られません。二種免許の取得にかかる費用を負担してくれる企業もあるため、資格がない人も諦めずに挑戦してみましょう。